下城NYニュース 2-'18号
ニューヨークを中心とするアメリカ東海岸の小売業では沢山の出来事があった2017年でした。
本年より社名も「Shimojo NY News Co., Ltd.」と変更させて頂きましたので、引続きよろしくお願い申し上げます。
2017年の大きな出来事の一つは、アマゾンによるホールフーズの買収と、そのホールフーズがロープライス業態の365店舗を東海岸では初めてニューヨークに開店させた事でしょう。
それに大きく関連する事ですが、ホールフーズを含めて多くの食品スーパーでネット注文にて買物商品の取揃え(ピックアップ)サービスや宅配サービスなど本格化している事です。
スマホアプリ使用のピックアップ注文では、GPSを利用し受取客が引渡し場所に近付いた時点で商品を用意します。
又、ウェグマンズはバーガーバーとリカー店を併設した最新型の大型店をニューヨークの郊外に出店しました。
そしてドイツ発のボックスストアチェーンのALDIに加え、競合するLIDLディスカウンターが展開を始めました。
LIDLの店舗は、現時点ではまだニューヨークから遠いですが、こちらに向かって一気に展開しています。
ナチュラルやオーガニックの好調は更に続き、グルテンやアレルギーフリーの食品はどんどん増え、その専門店もホールフーズやトレーダージョーズでは扱い切れない隙間をついた素晴らしい食品店も出てきています。
そしてもう一つの大きな話題は、日本発でニューヨーク着の外食産業では絶好調の状況が続き、本格的な日本料理や寿司では単価が非常に高いOMAKASEコースと共に、ラーメン、定食、おむすびチェーンに加えステーキチェーンも一気に店舗展開しています。 昨年は予定に反して2店舗の開店のみでしたが、その遅れた分を取り戻す様に今年前半に最低6店舗開店の予定です。
ごく普通のラーメンは一杯$15.など、多くの場合商品単価は日本の1.5から2倍程度に設定されます。
それも当然の事です、2018年のニューヨーク市の法定最低時給は$13.(約1500円)で、マンハッタンの1DKアパートは月の家賃が$5000.(60万円以上)がごく普通にあるのです。
どなたでもご存知の大手食品チェーンをはじめとする小売企業に加え、食品卸業や製造業、外食産業、コンサルタントなど沢山の食品関連企業に興味をお持ちいただきました。
私が催行する視察研修では、その情報を生かして店舗を視察するだけではない独自の研修プログラムをが大変好評をいただいております。 少人数ならではの研修プログラムで、グループ視察では不可能な裏の状況を体験し、店内を見ながら話しながらの視察となります。
今回の下城NYニュースは、研修視察プログラムの一例で、黒塗り部分も少しありますが資料の一部の抜粋です。
オフシーズンの期間には、どなた様にも参加し易い様に割引料金をご用意しております。
詳細につきましては、下城までいつでもご連絡ください。
東海岸研修案とみどころ(の一例)
1日目
9:15 ワシントン・ダレス(IAD)到着(NH-002)
バージニア州フェアファックス周辺(Whole Foods, Harris Teeter, Wegman’s, XXXXX Organic,
Trader Joe’s, Aldi 等)視察
夕刻 ホテル着 ワシントン郊外泊
2日目
8:00 ホテル発 朝食@Mimi’s Café等
(Lidl, Walmart Supercenter, Shoppers, 等の比較、Wegmans シーフードバー付き店舗)
(ご希望があれば)住宅展示場見学(バージニア側の郊外高級住宅地)
ワシントン市内、ホワイトハウス、ジョージタウン周辺、Dean&Deluca見学など町歩き
夕刻 ホテル着 ワシントン郊外泊
3日目
8:00 ホテル発 朝食@ローカルカフェ Joe’s Café等
メリーランド州、バルチモア周辺、Safewayなど視察
Arundel Mills Outlet Mall, Bass Proshop・アウトドア専門店、カニ料理
通過地点のペンシルバニア州のPUB付きウェグマンズ、ホールフーズなどで惣菜購入、試食会
夕刻 ホテル着(キッチン付) 夕食は試食会を兼ねた惣菜等 フィラデルフィア周辺、キッチン付泊
4日目
8:00 ホテル発 朝食@The XXXXXXXX等 ローカルカフェ店
ウェグマンズ最新型Burger Bar付き、ハノーバー店
ショップライト
ホームディポ・XXXXXX店舗
ディーン&デルーカ本店など、ソーホーとノリータ地区散策
夕食はソーホー付近のレストラン、又はピッツエリア、ご希望があればブルーノート等 NY市郊外泊
5日目
8:00 ホテル発(NY市内は地下鉄を利用?)
ホールフーズ・訪問マネージャーアポイント(ご希望があれば)
スチュー・レオナード
ストップ&ショップ
チェルシーマーケット
ブルックフィールド・プレイス(レ・ディストリクト等)、イータリー、フェアウェイ本店
夕食@ベンジャミン・ステーキ NY市郊外泊
6日目
8:00 ホテル発
エコ仕様でビアガーデンが付いたブルックリンのホールフーズへ
ブルックリン地区、最新トレーダージョーズ、XXXXXX Whole Foods店、ウイリアムスバーグ、ダンボ地区など
ソーホー、地区視察
午後 JFKチェックイン
夕方 直行便にて羽田又は成田へ
コーディネーター、チャーリー下城近雄NY■CS
□■視察店舗の概略(順不同)■□
ホールフーズ、旗艦店
この旗艦店は外食産業に直接競合するタイプのスーパーマーケットの中でも、特に店内で食事をさせる最近言われている本格的な「グロサラント」の初期の形です。
店内の鮮魚売り場の一角に島を作ってシーフードバーと言うレストランを作りました。
勿論お酒も提供してゆっくりシーフードの食事をして商品も購入してもらう為の仕掛けです。
精肉のコーナーではスモークミートのカウンターと共に肉料理のバーコーナーがあり、ここでも食事が出来る様になっています。
更には、惣菜コーナーの一角にすし売場がありそこでもカウンターで酒食が出来る様に作られています。
コーヒービーンの挽き売りコーナーなども非常に充実しています。
アメリカでは州毎の酒販法によって食品店でお酒が売れないなどの制限が付く州もありますが、ここバージニア州では店内で全ての種類のアルコールを扱え飲酒する事も出来ます。
ウェグマンズ
ウェグマンズは元々、1915年にニューヨーク州中部に位置するロチェスターという小都市で、Walter とJohnのウェグマン兄弟が家業である食品店で働き始めた事から始まり、現在約90店舗のチェーンで全米でもトップクラスのパフォーマンスを持つ総合食品スーパーに発展しました。 ウェグマンズは食品店の中でも、初期からこだわりが非常に強い商店であり、今で言うところのグルメストアーの走りと言えましょう。
今回の視察予定店舗は、ワシントンではバージニア州の旗艦店、ペンシルバニア州で食材と惣菜を購入するPUBレストラン付大型店と2017年に開店したNY商圏最新型店です。
トレーダー・ジョーズ
今回の視察ではバージニア州の郊外型店舗と、ニューヨーク市内で最新店のブルックリン店を視察します。
シティーポイントの地下には、グランドオープニングから数日遅れてトレーダージョーズが開店しました。
1950年代にカリフォルニアで創業されたトレーダー・ジョーズは自然食品・健康食品を扱う食品スーパーの草分けといわれます。
取扱い商品の多くはプリ・パッケージになっていて、接客販売コーナーやサラダバーコーナー等は作りません。
ここでは、他の食品店や特に食品スーパーチェーンと取扱い商品のユニークさ、商品構成中のPB商品の占める割合等を比較したら非常に面白いものとなります。 85~90%程度の扱い商品はPB商品なのです。
この意味は、トレーダー・ジョーズを愛するファンがこの店に集まって来るという事に他なりません。
アルディ
アルディはドイツが発祥のボックスストアチェーンで、米国ではシカゴから始まったチェーン展開ですが、従来は多くの場合中小の都市周辺で低所得層が集まる地域にフリースタンディング店で展開していました。
ボックスストアとは、店内には通常の棚がほとんどなく、配送用の箱を積上げ客はセルフで商品を取り出すという、人件費削減の為の究極のセルフサービスを販売方法としている店です。
アルディでは出店の為の調査を含むコスト、店その物の建築、管理のコスト、従業員数を最低にし宣伝もしないという、徹底的な低販売管理費を実現しています。
アルディの付近には通常ウォルマート、ターゲット、コストコ等の大型店や競合するスーパーがあり、価格設定は競合店を凌ぐ事からいずれも充分な需要と集客を確保出来、いわゆる「コバンザメ商法*」が実践されています。
そして今年は同じドイツ発のディスカウントチェーンリドルが進出して来た為に、アメリカでも競合する事になりました。
現在1750店舗チェーンのアルディはカリフォルニア州とバージニア州で撤退したフードチェーンの店舗網を買取って出店が加速され、これからの1年間で最大300店舗の開店予定が出来ています。
リドル
ドイツ発の食品マーケットといえばアメリカではアルディが有名です。
2017年6月にアメリカ展開の第1店舗目を開店したのがアルディの最大の競合相手であるディスカウンターの「Lidl(リドル)」です。
リドルのチェーン展開は東海岸の首都ワシントンの南側から始まり、少しずつ北上していき、2017年8月の時点ではニューヨーク市との中間地点の高級住宅地を控えた地域まで近付いています。
ご覧の通りのボックスストアなのでアルディとの共通点もありますが、最大の違いは店舗のサイズや品揃え、扱い品目数と共に、インストアベーカリーも入る事などでスーパーマーケットを意識した完全な差別化を感じます。
価格はもちろん非常に安いだけでなく、考えられた価格付けをしています。
XXXXXXXXXXXXXXXXX(店舗名)
ホールフーズやトレーダージョーズをはじめとして、自然食品やオーガニック食品、アレルギー対策商品に特化したり売り物にする食品マーケットは多くあります。 その多くはチェーン展開する為の商品構成が上手く出来ていて、消費者は選択肢が多い事が魅力で買い物に出掛けていきます。
それに対して、XXXXXを含む一部のオーガニック食品店ではニッチなマーケットを狙い、それを更にアップグレードさせて環境や自身の健康の為に優しい商品を扱っています。
日本でも最近この傾向が出て来ていますが、小麦などのアレルゲンに対するアレルギー症状が強くどうしても避けなければいけない食品や身の回り品(化粧品や洗剤等、衣類等)がある人が増えています。
バス・プロショップ
全米最大のアウトドア専門店で、アパレルを含むアウトドア用品を徹底的に揃え、売り場面積は2万平米以上とアメリカの小売業の大きさやGDPの力を感じる一店でしょう。
日本では信じ難い事ですが、このショッピングモールの一角に出来たアウトドア専門店ではアーチェリーなどの他にライフルや銃と関連商品も普通に売られている状況が見られます。
これもテーマパークの様になっていて、店頭ではジープやバギーやボートを売り、つり用品売場には大きな水槽があり魚が泳いでいます。
ハンティング用品売場には狩猟した獲物の剥製が沢山ディスプレイされ圧倒されられます。
ショップライト
食品店チェーンの中で非常にユニークな立ち居地であるのがショップライトです。
ショップライトはニューヨーク・ニュージャージー州中心に、約300店舗のチェーン展開をしています。
全店にオーナーがいるボランタリーチェーンで、大きなオーナーでは約50店舗展開し、多くは数店か一店を運営します。 したがって多くのオーナーはその地元に住んでいるか地元の事をよく分かってその店舗を運営しています。
元はと言えば地元ニュージャージー州の小さな食品店が集まって共同購入のグループを作ったのがこのシステムの創設の始まりです。
フランチャイズですからそこに加盟してフィーを払えば共同購入が出来、ショップライトの名前も使えます。 又、共同購入だけを使い独自の店舗名で運営する事も出来ます。
ホーム・ディポ
全米最大のホームセンターチェーンです。
建材、電気・水道関連、ペンキ、工具、金物・部材等を扱い、園芸用品と必要な機器も扱う、又プロの建築業者も多く集まるのがアメリカ式のホームセンターです。
特に今回視察すXXXXXXXXは全米XXの店舗で、上記の通常の扱い商品に加え、上級グレードの浴槽、トイレ、キッチン商品等を扱い、デザインスタジオも併設する旗艦店であり、以前はこのアップグレード部分をエキスポと呼び別店舗扱いにしていたもので、それらをくっつけた超大型店がこのスーパーストアです。
ソーホー地区
ソーホーはダウンタウンの一角でハウストン・ストリートの南(サウス)側一帯の事を指しており、英語ではSouth of Houston Streetといい、頭文字を併せてSOHOと呼びます。
ニューヨークの始まりであるマンハッタンの際南端部に今もある金融街や市役所がある官庁街の少し北側で、未だに多くの建物はキャストアイロン(鋳物製の柱)を使った100年以上前の建築法で建てられています。
ニューヨークの商業地域も南から始まり、広さを求めて時代と共にどんどん北上し、1800年代の商工業の中心はこの地であったはずです。
この辺は元々アパレル関連の倉庫工場等があった地域ですが、終戦後の50年頃を境にそのビジネスが移転した為に廃墟化し1970年前後にはニューヨークでも一番恐れられた地域となっていました。
そこを80年代に芸術家などによって再開発された事からこんなおしゃれで活気ある街に生まれ変わりました。
80~90年代には、芸術家や各分野の新鋭のデザイナーやその卵たちが仕事場兼画廊やショップなどを持ちました。
現在では、この街の一角にはおしゃれなディーン&デルーカをはじめ、日本からはユニクロの旗艦店や無印良品(MUJI)が出店していて、プラダやルイ・ヴィトン、シャネル、ロンシャン、そしてティファニーという世界の有名ブティックや、H&M、フォーエバー21等のファーストファッションも軒を連ねます。
スチュー・レオナーズ
1924年に牛乳の配達と販売業でスタートしたスチュー・レオナーズは、現在でも世界最大の生鮮食品専門店として世界中の小売業界から注目されています。
牛乳配達から始まったこのビジネスですが、現在では取扱い品目も増え、2250~季節により2500SKU程度と言われています。
最近の通常の食品総合スーパーでは顧客の要望により3万5千~4万品目以上を扱い、時にはウェグマンズ・フードマーケットの様に7万品目を越える場合もあり、スチューでは如何に扱い品目を絞っているかがお分かり頂けると思います。
顧客は食品を買うためだけにここへ来るのではありません。 駐車場横の子供動物園(小動物コーナー)では子牛、ヤギ、鶏、七面鳥等が飼われていて、私達が餌をあげたり触れる様にしてあります。
店内のあちこちにディズニー・ランドの様な機械仕掛けの動物や野菜果物が置かれ、それが歌って踊っている楽しい食品店です。
ブルックフィールド・プレイス
2001年9月のテロ攻撃で崩壊した旧ワールド・トレード・センターから、道路を挟んで反対側には旧ワールド・ファイナンシャル・センターと呼ばれた巨大な複合施設があります。
テロの際に大きな被害を受けたガラス張りの「ウインター・ガーデン」と呼ばれたエンタメ+小売・外食施設を改修して出来たのが、今ニューヨークで一番話題に上がっているであろう「ブルックフィールド・プレイス」という総合施設の中核です。
見所が幾つかあり、一つはフードコートの「ハドソーン・イーツ」で約10店舗のフードサービス店からなり、寿司、ラーメン、メキシカン、サラダ、サンドイッチ、カップケーキ(スイーツ)等が入店します。
次にその階下には「ル・ディストリクト」というフードコーナーがあり、これはフランスをテーマにした食のフロアです。
イータリーのフランス版という説明もありましたが、新しく綺麗に作られています。
フルサービスのレストランも入り、パン屋、デリ、クレープ、ケーキやスイーツの他、チーズや精肉の食材コーナーもあります。 朝食やランチの需要だけでなく、仕事帰りの食材の買い物も済ませられる様な品揃えです。
ウエストフィールド・ワールド・トレードセンター
ブルックフィールド・プレイスからウエストストリートを渡ると更に大きなショッピングセンターへと繋がります。
先のテロで崩壊したワールドトレードセンター(WTC)のツインタワー地下を中心に地下街型のショッピングセンターでしたが、全面的に地下を作り直して2016年夏にやっと再開となりました。
このモールの西側はアメリカで最も高い1WTC(ワン・ワールドトレードセンター)ビルから始まり、中心部にはオキュラスというオブジェを地上に作ってあります。
小さくて見難いと思いますが、右の様な形です。
実際には複数の地下鉄も乗り入れられた交通のハブにも、人が交じわる地域になっている事を実感されるはずです。
L字型で二階建てのモールの南側にはイータリーなども入る4WTCビルまで繋がっています。
現在のニューヨーク市で最新で最大のショッピングエリアであり、隣接するブルックフィールド・プレイスや付近の商業施設と相まって巨大な人が集まるスペースとなっています。
イータリー、ニューヨークWTC店
場所を簡単に説明すると、テロで崩壊して再建されている最中のワールド・トレード・センターの一角で、サウスプールの東側に建ったNo.4の中です。
売り場総面積約4千平米の各売場には、イタリアの食品を幅広く豊富に取揃え本国産の輸入商品と共に国内産のイタリア商品、そして地元の商品や店内で手作りされたパスタやスイーツ等の商品が並びます。
店内にはイタリア系の食品やグロサリー、雑貨が幅広く揃えられ、生鮮の野菜と果物、ニューヨークでもトップクラスと思われる精肉全般と魚とシーフード全般のコーナーが目立ちます。
ハムソーセージ・チーズの接販コーナーが並び、各種手作りのハムはなかなかの品揃えです。
またその一角では手作りのモッツァレラが実演販売されています。
フルサービスでファインダイニングのオステリアに加え、パスタとピザが中心のカジュアル店やハムやチーズをつまみにワインやビールを飲むバル風、カフェやジェラートも含めて7つのレストラン飲食コーナーがあります。
ゼイバース
セントラルパークが始まるあたりから北側をアップタウンといい、そのほとんどが住宅地になっています。
セントラルパークの西側を一般的にはアッパーウエストサイドといい、特にセントラルパーク周辺には有名なダコタハウス・アパートをはじめとする高級なアパートが立ち並びます。
その一角にあるゼイバースですが、ニューヨークのグルメ店の中では元祖といわれ、オーナーの出身地であるユダヤ系の食品・惣菜・スモークサーモン、ユダヤ特有のコーシャ食品等が特に有名です。
シティーポイント・ブルックリン・ディカーブマーケット
2017年6月に開業したブルックリンのマンハッタン側官庁街のダウンタウンに再開発された複合施設です。
この地域は長い期間荒廃した裏町の様な状況で、特に夜になると危険地帯になると言われていました。
付近には、有名な音楽学校や併設された劇場などもありこの一角の再開発が以前から望まれていたものです。
ニューヨークの好況と住宅事情の高騰にも影響され、この再開発は非常にいいタイミングで行われたものでした。
テナントにはトレーダージョーズ、ターゲット、センチュリー21(ディスカウンター)シネコンの他、地下にはファーストカジュアル店を中心とした約30店が入るフードホール、ディカルブ・マーケットホールが入りました。
ブルックリン、ウイリアムスバーグ、ダンボ地区
ウイリアムスバーグやダンボとは、ニューヨーク市内ブルックリン区の一角にある地名です。
1900年代中盤から後半にかけての荒廃から、2000年前後からは安い家賃を求めたコンテンポラリーの音楽家、ヒップスターやエレクトログループ、そして芸術家が集まり始め独特のカルチャーを作りました。
ウイリアムスバーグ地区はマンハッタンからも近いために、住宅地としてだけではなく商業地としても高人気です。
ダンボ地区と共に、地域の一角にはウォーターフロントもあり、毎週土曜日は期間限定でスモガスバーグや日曜日のダンボフリーマーケットなどフードや蚤の市商品が集まる縁日などの市が開かれています。
このブルックリンには100年以上前から倉庫工場が多く、ウイリアムスバーグと似た様なアイデアで地域ぐるみで再開発されたエリアがあり各々非常に流行っています。
少し南側のブルックリン・ブリッジ下の地域を再開発した「DUMBO(ダンボ)エリア」があり、古い倉庫ビルを使ったカフェや商店、住居やオフィスが立ち並んでいます。
グルメ食品店、サンドイッチ(カフェ)店の販路拡大
ニューヨークの代表的なグルメの店といえば、以前にもお伝えした通りディーン&デルーカ、フェアウェイ、ガーデン・オブ・エデン、マンジャ等沢山の名前があがります。 ディーン&デルーカの支店は日本へも進出しています。
家賃が高いマンハッタンの中で、限られたスペースと営業時間の中でどう売上げを伸ばすか、その手段の一つにLOOPというのがあります。 Large Orders Off Premiseの頭文字をとってループと言い、これは店の外での大口オーダーと日本語に直訳出来ますが、要するにケータリングや出前と言う言い方も出来るでしょう。
日本でも採用出来ると思うのが、朝のケータリングセット(数種類の10人分セット等)を用意する等があります。
特にマンハッタンの中心街では、多くのオフィスで早朝から集まる従業員の為に朝7時頃に朝食を用意しています。 主にコーヒー・紅茶、ベーグル、マフィン、ドーナツ、クロワッサン、フルーツ等で、これは社食等がある仕事場でもグルメ店等と契約し、ウイークデーの早朝に届けて貰うのです。 従業員はその朝食を食べながら仕事の準備をし、8時や9時の始業前に、仕事の準備は完了して全開状態になるのです。
アメリカ人は働かないと言われる事もありますが、そういう人は失業していき、働く人はしっかり稼いで良い暮らしをするというのがニューヨークなのです。
コーディネーター、チャーリー下城近雄NYC■CS
当ニュースの内容は全て C. Shimojo に帰属する為、無断コピー盗用は禁止します。
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Charlie Chikao Shimojo/チャーリー・下城
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C. Shimojo & Co., Ltd/下城NYニュース
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