下城NYニュース、05-'23(スチュー R.I.P.)

少々時間を置いてしまいましたが、先月亡くなったスチュー・レオナーズの実質的創業者であるスチュー・レオナード、Sr(シニア)さんの事を記したい事と、その由緒ある本店を再度紹介したく思います。

23年4月26日、93歳と半年で亡くなったスチューさんです。

心からご冥福をお祈り致します。


この本店はコネチカット州ノーウォーク市にあり、現在大きな店舗改装の真っ最中です。

特にこの本店は頻繁に改装をしていますが、今回で25回目の改装になるそうです。

入り口も工事中ですが、お店に入った一番最初にあるのは、スチューさんが現役当時、ロナルド・リーガン大統領の時代にその年の最優秀ビジネスマンに選ばれた時の写真です。

隣の階段で上がったところが社長室で、入り口の真上になるのでそこから入り口に入るお客を全て見渡せたのでした。

私はこの時の報道を覚えています。

街の食品店のおじさんが、ベストビジネスマンで表彰されるって、なんともアメリカンドリームだって思ったものでしたが、その後の活躍は想像を大きく超えるものでした。

何と言っても1983年以降の子育て時代に、私が住んでいた家からも近かったこのスチュー・レオナーズの本店は、まだ小さかった子供達を連れてレギュラーで買い物に行った店だったのです。

当時はこの本店が唯一の店であり、チェーン展開はしておらず頻繁に店でスチューがお客を出迎え、名前も覚えてくれて愛想を振るっていたのです。


私の家の近くにはこれ以外にもフードエンポリアムや個人店の八百屋さんなど含め良いスーパーマーケットは沢山ありました、でも私がここに行ったのは他に無いユニークな店である事、この店つくりとマーケティングにすっかりハマってしまい、実際にこのビジネスマンには感銘を受けたものでした。

今現在の自分が、一生の仕事としてこの食品関連の仕事についている大きな理由の一つは、ここにこんな素晴らしい店があった影響に違いありません。


先月スチューさんが亡くなる1年くらい前に、本店ではなく現住まいの近くにあるスチューの店で買い物をしていたら、現社長のスチューJr.と共に車椅子に乗ったシニアが買い物をしていて、しばし40年前の昔談義をしたものでした。 名前こそ忘れていた様ですが、しっかり覚えててくれました。

ヤンカース店内で、私とシニアと現社長をやっている息子のスチューの3ショットです。


スチュー・レオナーズはスーパーマーケットではなく食品店です。

なので扱う商品は食品が中心、それもその多く店内でお客の目の前で作るハウスメードです。

シニアの奥さんマリアンさんが創業当時に手作りしたレシピを引き継いでいます。

40年前のこの店舗では、牛乳のパック詰めもお客の目の前でやっていました。 これ以上新鮮な牛乳が欲しかったら、自宅の裏庭で牛を飼うしかありません、という宣伝でした。

チェーン展開する今はもうそれは不可能で、ディスプレイで自社牛乳のパッケージングを見せています(現在改装工事中で止まってましたが)

反射して見難いですが、これがその牛乳パッケージングのコーナーです。

ワンウェイ通路のお店では、進むにつれてパン工場、コーヒーのロースターが焙煎をしていて、チーズのコーナーで手作りしているキッチンが見えています。

ドーナツも揚げ立てを試食できます。

コロナ前は人が居て配ってましたが、今は場所によっては子供も大人もセルフで好きなだけドーナツ食べていきます。

これら全てが焼き立て、揚げ立て、匂が誘ってくるので、通過するお客の手が伸びます。

チーズの売り場はモッツラレラを作ってパックして、まだあったかいチーズが売られます。

天井に鏡が付いていて、作業している手元が見える様になってます。

肉の売り場は通常の小分けパックも勿論あり、パッカーから来たそのまま丸ごとも山積みされて、選んで買って好みの大きさ厚さに切って貰えます。

特にお見せしたいのがこの卵の売り場です。

この2ヶ月ほどで卵の卸値はコロナ前に戻っており、輸送網の問題も完全に解決。

問題になる人件費や燃料費は残っていますが、卵の店頭価格はほぼ全面的に安いです。

どこのスーパーでも1ダースのLサイズが$2−3で買え、ここスチューの本店でもセールのL卵12個入りが$1.99でした。 勿論ピンキリで$7(12個)の卵もあります。

$2=円ドル為替が140円であっても我々の感覚はあくまでも$2=200円ってところです。 日米間の物価において、円ドル換算を見誤るとえらい事になります。

勿論鮮魚も同じ、ハムソー売り場でも好きな種類を好きな様にスライスしてもらって買っていきます。


1万平米を超える広い売り場です、しかし扱い品目数は通常のスーパーの6−7万品目に比べてグッと絞った最大で2500品目しか扱っていません。

手作り食材と吟味されたパッケージ商品、そして多くのローカル品を含む野菜と果物等です。

各売り場で機械仕掛けで歌って踊るキャラクターが居て、これじゃ子供は喜ぶはずです。

有人レジと商品数限定のエキスプレスレジ、コロナで追加されたセルフレジもあります。

日米ともに大きな問題になっているのがセルフレジなどでの万引きや不正で、機材が高性能になって防止機能があるのと同時に、全ての手元を録画して公開にしています。

コロナ後に起きた弊害ですが、多くのスーパーで同様の事が行われています。

ここの部分も改修工事中ですが、これが出来たら買い物しやすくなりそうです。

出入り口周辺も工事中で、そこにある子供動物園も現在閉鎖中で、動物は山側の農場でのんびりしてる最中です。

有名な出口横のBBQとガーデンショップも少し横に避けてるけどちゃんとやってます。

完成するとその部分も広くなる様です。


下城NYニュースではニューヨークと接続するフィラデルフィア、ワシントン、ボストンなどを組み込んだ研修や視察プログラムを用意しております。

昨年来次々と開店した首都ワシントンのウェグマンズ、デラウエア州のウェグマンズと立て続けに小型の店を開店し、コロナによる作戦変更の様子が見られます。

更には23年の早々にワシントンの南側郊外のバージニアでも小型店を開店し、明白に店作りに反映させているウェグマンズで目が離せません。

滞在期間や日程はご相談に応じます。

詳細は下城までお問い合わせ下さい。

By Charlie Chikao Shimojo @NPPA

チャーリー下城NYC■ 5/29/’23

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