下城NYニュース、10-'23(ウェグマンズ・マンハッタン店開店)
待ちに待ったウェグマンズのマンハッタン店が開店しました。
場所はダウンタウンのイーストビレッジで、最寄駅はAstor Placeといいます。
この地には1996年から大型GMS(総合小売業)で業界第3位だったKマートがあり、2020年のコロナ初期は持ち堪えたものの、21年夏に閉店となりました。
この場所に大きなパッケージの生活必需品をストックする為の大型GMS店は不要の長物で、その業界で世界トップのウォルマートは市内にすら1店舗の店も無く、業界二位のターゲットの場合は街中の小型店か、又は町外れに大型の店を出すという作戦を取っています。
町外れなら家も広めで子沢山の家庭も多く、GMSが威力を発揮出来ますから。
そういうニューヨーク独特のマーケティングを読めないKマートだからこういう街中に出店しちゃっていたし、全米でそんなですから人気も無くお客にも飽きられた結果、会社更生法を申請し更生出来ず倒産、それでも現在まだ全米で2店舗だけが残っています。
そこにシッカリ嵌ったのがこのウェグマンズです。
ニューヨーク中部の地方都市であるロチェスターで1916年創業、既に100年以上の歴史を持ち全米のスーパーマーケット業界において名実共にトップクラスのチェーンです。
アメリカ北東部を中心に限定地域で展開し、110店舗を超えています。
そのKマートのアスタープレイス店閉店を受けて即座に手を上げたのがウェグマンズで、すでにニューヨーク市内のブルックリン地区に店舗を持ち、市内中心部を狙っていたウェグマンズにとって最高の立地になったと想像出来ます。
この地は最近まで日本の若者が大いに住み日系のお店やレストランも多かったのですが、この2−3年のコロナの影響で持ち堪えられず多くが閉店、街が変わっていました。
それでも日本の商品や食品を求める裕福なニューヨーカーやアジア系も多く、ウェグマンズはその辺も意識した店造りをしています。
店舗一階にはプリペアードフード(惣菜など)やパンや菓子類などその場で食べられる商品が並び、入り口の一番正面には大きなスシの販売コーナーが置かれています。
力の入れ様が伺えますが、これらは実際にこの地の売れ筋である事は間違えありません。
横にはPOKEですが、まだ売れるのかという気もしますが、POKE(ポキ丼)も並びます。
ポキ丼やホットソースやマヨネーズをあしらったスシの巻き物などは、スシの初心者にも抵抗無く食べやすいと言われます。 アメリカでのスシの売れ筋は巻き物とサーモンです。
スシのキッチンにこの人数だし、後ろにスシロボットも数台見えてます。
そのすぐ反対側にはASIAN BARというアジア系の惣菜が並んだホットバーと売り場です。
中華っぽい惣菜が多いですが、麺類と飯類も並べてセルフで取れる。
ホットバーとサラダバーは数種類のコンテナ容器を選んで、好きなものを好きなだけセルフで取って、レジへ持ち込みその重さ分を支払います。
1ポンド(=約460g)あたり$15.99ですから100gで言えば$3.50程度+税金(約9%)という事でしょうか。 ちなみに私達のランチだと1ポンド前後でいい様です。
そこにはASIAN MEALSと言う売り場があり、丼ご飯や麺類も用意されています。
サンドイッチもピザもメキシカンの商品も並び、勿論インストアのベーカリーとケーキや菓子、フローリストのコーナーがあります。
実はこの一階スペースの一角には、フルサービスのレストランとイートインのコーナーが出来るはずなのですが、それが今回の開店においては「Coming Soon」、間に合っていません。
入り口横のこの黄色い壁はテンポラリーで、ここにレストランとイートインが出来る様。
という事は、惣菜を買ってそれを店内で食べる昨今のスーパーで必須のスペースがまだ無くて、手洗い(トイレ)も出来ていないという事になります。
ニューヨークで店を開く苦労がここで露見しており、着工から2年少々でこの店を開店させたウェグマンズの実力は驚異的で、十分認められるものの、
「グローサラントの代名詞の様なウェグマンズ」でイートイン出来ないとは信じ難い。
ましてや、開店させる為に最低限のトイレ1ヶ所のみは確保されている事で検査は通ってますが、このサイズの店舗で、また入店客数で、トイレが男女共用がたった一ヶ所(一個)とは嘆かわしいものです。
メインの売り場はエスカレーターで降りた地下一階です。
エスカレーターはニューヨークでよく見るショッピングカート用も併設しています。
これは実は故障が多い、勿論他にエレベーターはありますが。
地下に降りると古いビルなので、天井高が低い事に気が付きます。
新しいビルだと地下を効率よく使う為に、(不動産)価値が上がる高い天井を作る傾向です。
しかしここはニューヨークのど真ん中ですから、どんな箱でもそれなりに使う事になります。
特筆すべきは鮮魚のコーナーで、その名も「SAKANAYA=魚屋」です。
店名も店内POP(ノボリというか)も、販売員さんも売り方もまさに日本を彷彿させる。
それもそのはず、ウェグマンズは魚力との提携で商品の直送も魚の処理も売り方も、全て学習した上でニューヨークで受け入れられる魚屋にしています。
私もこの店を見てそれは十分理解し納得しました、価格だけは納得出来ませんけど。
真鯵やさんまが並んでました、真鯵は1ポンド$25.(=100gで$5以上)この真鯵は200-250g程ありそう。
1ポンド$17.のさんまにしておこう。(一尾$5.78)
豊洲から直送の魚達、本鮪も並んでてこれは解体ショーでもやれそうです。
ニューヨークで多くの人に一番良い鮮魚を売る店とされていた日系のミツワマーケットより上なんじゃないか?
魚だけじゃなくて精肉売り場も最上級で、最上級の上であろう和牛も宮崎牛も並んでます。
昨今の和牛流行りは、寿司の流行りに続くかの様に相当なもので、市内の和食レストランでも本格的に和牛を提供する店があります。
最上級のA-5の和牛ストリップは1ポンド$179. ~ 239. US産やオーストラリア産は別物で価格も安い物があります。
Dry Aging は勿論ですが、ここではアメリカで今まで習慣がなかった薄切りの肉を作って真空パックしています。 ASIAN SHABUという表示がそれを意味しています。
見難いと思いますが、このコーナーはリブアイもヒレ肉も肩ロースも薄切りで、ただし我々の本当に欲しい厚さかと言えばそうとは限りませんが。
チキンとターキー(七面鳥)はほとんどが真空無菌パックで、以前は賞味期限1−2日だったものが今は2週間程度確保されて、店段階でも購入後もロスが出ない配慮になっています。
ちょうど先週いただいたニューヨークのイーストサイドにあって、すき焼きしゃぶしゃぶで有名な日本レストラン百百川でも、USの最高のリブアイに加えて、和牛と宮崎牛を出し食べ比べもできました。
あっちがUSプライムのリブアイ、こっちが和牛です。
味比べの事はまた別に書く事にします。
この和牛とUSプライムのすき焼き、こちらで食べるすき焼きで一番美味かったかもです。
同店では和牛の食べ比べと共に、久保田のその他のお酒も飲み比べが出来ました。
ちなみに百百川レストランでは、2人前でこの値段でした。
こんな本物の和牛を提供する和食レストランが次々出ています。
和牛を出すステーキの店もありますが、多分和牛はこの食べ方がベストかと思います。
メインの売り場である地下には、生鮮のコーナーの他ハムソーセージにチーズなど、日用雑貨のコーナー、スナック菓子に飲料、冷凍食品、アルコールの扱いはニューヨーク州の法律でビールのみで、通常のスーパーの扱い商品は全てここで揃います。
郊外や地方の大型ウェグマンズを見ている我々には天井が低くても、ニューヨーカーにはあまり違和感はないと思います。 それよりこの8千平米超えの広さがあるスーパーがここに出来た有難さに目がいってる事でしょう。
出入り口は一階の1ヶ所なのでそこにカスタマーサービスがあり、フルレジとセルフレジが並びます。
昨今の万引きやレジ犯罪に対応して、高性能のセルフレジ機が並んでいます。
下城NYニュースではニューヨークと接続するフィラデルフィア、ワシントン、ボストンなどを組み込んだ研修や視察プログラムを用意しております。
昨年来次々と開店した首都ワシントンのウェグマンズ、デラウエア州のウェグマンズと立て続けに小型の店を開店し、コロナによる作戦変更の様子が見られます。
更には23年の早々にワシントンの南側郊外のバージニアでも小型店を開店し、明白に店作りに反映させているウェグマンズで目が離せません。
昨今のインフレの影響もあって、この2−3年間で一番出店しているのがディスカウント系のチェーンです。
ニューヨークの郊外で、アルディ、リドル、グロサリー・アウトレット等その店舗を一気に視察する事ができます。
滞在期間や日程はご相談に応じます。
詳細は下城までお問い合わせ下さい。
By Charlie Chikao Shimojo @NPPA
チャーリー下城NYC■ 10/25/’23
https://ny-news.amebaownd.com/
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