下城NYニュース、07-'21(DOM's)

下城NY・ニュース、2021年07月

シカゴは物や食品の集積地として有名な都市ですが、デザインやアイデアの新しい物が集まる事でも有名です。

アメリカ最大の商品(先物)取引所があり、約100年前のピーク時には世界で一番大きな食肉取引所もありました。

大きなアメリカ大陸では、航空機を含む交通機関が発達する以前は西海岸から東海岸に物や人が動く場合、途中で中継する場所(基地)が必要だったので、シカゴは西の物も東の物も一度ここに集まったという経緯があります。

そんな理由で今でも日本企業を含む多くの食品関連企業が世界中からシカゴに集まり、その本社をここに据える企業も沢山あります。

世界一の高さを誇ったシアーズタワービルや北米で最大のコンベンションセンターもあり(今は抜かれています)、世界中から人が集まる街でもあります。

そんなシカゴですから有名な食事といえば先ずは肉です、ステーキという事になります。 (肉質が良ければ味付けはシンプル、超高温で外側パリパリ、中はまだ赤い、と言うのが筆者の持つシカゴ式ステーキ)、要するにニューヨークとは違います。

またそれ以外にもシカゴ式のディープデッシュというピザやホットドッグ等有名な名物料理もあります。

シカゴの街のイメージはこんなじゃないかという写真です。 左側は海ではなくてミシガン湖という湖です。

シカゴの街中にある大きな公園はミレニアムパークですが、公園内のビーン(豆)のオブジェは有名です。 ここでも先物取引に由来する豆なのでしょうか?

シカゴはアメリカの中では中央部に近い大きな街ですが、北側に位置して五大湖のミシガン湖に面している為に冬はとても寒い街です。 五大湖の北側はカナダなので、その寒風が直接湖の周辺地域に吹き付けるからで、大雪が降るというよりも気温(風の温度)が街自体を凍らせるという事になります。

シカゴ市の人口は約270万人と全米第3位で、1位のニューヨーク市の約825万人、ロサンジェルス市の約400万人に続きます。 実際の都市圏となった場合は別で、シカゴ都市圏でも約1千万人と言われます。

下城NYニュースでは1月号のニュースレターでシカゴ郊外のアマゾン・フレッシュをお伝えしましたが、これはシカゴの郊外にあり、市の中心から30〜45分程度の地域で現在4店舗展開しています。 

上のSchamburg店とその前に開店しているNaperville店をほぼ同じ角度で撮った写真です。

違いは天井から無数に吊り下げられたカメラです。 これはレジ無し店舗にする為の実験をやっているのです。 沢山の失敗と修正をやりながら最後に成功すれば成功、途中で諦めたら失敗です。 

日本の評論家がこぞってミスを見付けて指摘してますが、もっとアメリカを勉強しなさい、と言いたい。 何回も失敗して金も時間も掛けますが、その結果として世界一になるって事です。

 

そちらは郊外で自動車社会ですから、アプリでオーダーをしデリバリーして貰うか、お客自身が店舗に出向いてピックアップという事を書いたわけです。

今回お伝えしたいのはシカゴ市内の住宅地に出来た食品店です。 この地域の特徴は郊外の自動車社会に対して、歩いて暮らす事が出来る徒歩の社会という事です。 日本の街中に近い環境なので大変興味深く見て参りました。

アメリカの中で車を持たずに普通に暮らせる街が幾つかあります。 大雑把に言えばニューヨーク市、サンフランシスコ、ボストン、首都ワシントンなどと共に、数少ない公共交通機関が発達し徒歩で暮らせるのがこのシカゴです。

昨年アメリカのほとんど何処でも同じ状況になりましたが、昨年のコロナの発生と対応で市民生活が大きく影響を受けた事はこれまでに書いてきました。 日本も全く同じですが、日本は昨年のコロナ発生以降感染状況は小さかった事や法律で罰則を付けられないという事で非常にユルい制限が長々と続いてしまって、今になって大感染しています。

日米ともに国民市民だけでなく、スーパーマーケットも小売店も大きく影響を受けましたが、大きな影響を受けた業界の一つが外食産業でした。

幸運な事にアメリカでは多くのレストランがコロナのずっと前からテイクアウトやケータリングをやってきており、中には相当積極的に店の外で稼ぎ出す事が出来る売上げ戦略として、配達もしておりました。

この状況で今回見付けたのがレストランを凌ぐスーパーマーケットです。

引っ張って済みません、6月に市内にて開店した「DOM’s KITCHEN & MARKET」です。

スーパーマーケットとは言いましたが、アメリカの通常の大きなスーパーではなく、1500平米(500坪程)のグルメ食品店と呼ぶ方がしっくり来る「DOM’s」です。

実はシカゴにはダントツで一位のスーパーマーケットチェーンがあります。 

マリアーノスです。 そのマリアーノスを始めた人がこのDOM’sを始めました。

私の研修アレンジでは必ずマリアーノスのシカゴ・ダウンタウンの街中型と郊外型店舗を入れて視察をしており、多くの皆さんにこれらをご覧頂きました。

しかし2016年にこれを売却し、全米最大手のスーパーマーケット企業であるクローガーの傘下に入った事で実はそのダントツの素晴らしさは揺らいでいます。

シカゴには更にその以前には全米でトップと言われたグルメ店「FOX & OBEL」があり、惜しまれながら2013年に閉店、実際グルメファンが多い街なのです。 

ニューヨークのディーン&デルーカが閉店していった事に非常に似ています。

その時にシカゴにはリージョナルチェーンで高級スーパーマーケットのドミニクスがあり、全米三大チェーンのアルバートソン傘下であるジュエルーオスコがあり、各々高級志向と通常のスーパーという位置付けでした。 更に健康志向ではホールフーズがあり、2010年に創業したマリアーノスもすでに人気店になっていました。 前後しますが、実はそのドミニクスは最終的に先に述べたボブ・マリアーノ氏が社長を務め、最終的にセーフウェイに売却したのでした。

直後にボブ・マリアーノ氏は有力なチェーンであるラウンディースに引き抜かれて社長になり、そこで自身の名前を付けたチェーン「マリアーノス」を創業、40店以上のチェーン展開をしてシカゴでトップのスーパーマーケットに育て上げました。 

そして2015年、ボブ・マリアーノ氏はそのマリアーノスを傘下に持ち自身が社長を勤めている親会社のラウンディースを、又々、アメリカ最大手のスーパーマーケット企業であるクローガーに売却、しかしその時点で退任せずに2016年までクローガーに雇われて、ラウンディース社の社長を続けた後で退任しました。

ボブ氏が陣頭指揮で展開していた頃のマリアーノスはこんな店内でした。 これは郊外の新しい店舗で、イタリアのマーケットへ行った様なチーズコーナーなど非常に印象的でした。

コロナの話しに戻ります。 コロナウイルスのニューヨーク上陸は、中国武漢から直接入った事と同時にヨーロッパ経由でも一気に入って来ていたと言われます。 ニューヨークをはじめとする米国内の主要空港への中国からの便は乗り入れ禁止にしたものの、連邦政府(トランプ政権だし)はヨーロッパからの人流制限には気付かず、我がニューヨークは世界最大のコロナ感染都市になってしまいました。 そんなニューヨークと違い、シカゴは感染状況も緩く市民はコロナ規制でお家ごはんに切り替えてもレストランと同等の食事を求めテイクアウトやレベルの高いスーパーマーケットの惣菜に目が向いていました。

そこですぐに動いたのがボブ・マリアーノ氏です。  

このドムズのプロジェクトはコロナ前からあったとの事ですが、ボブ氏が社長となり彼とパートナーを組んだのはマリアーノス時代に運営責任者をしていたダン・フィッツジェラルド氏、そして過去にボブ・マリアーノ氏が社長を勤め一斉を風靡した高級スーパーのドミニクス創業者の孫であるジェイ・オーウェン氏という、シカゴの食品業界でトップレジェンドと言える3人が集結したのです。

スリーショットの写真がありました。 左からボブ・マリアーノ氏、ダン・フィッツジェラルド氏、ジェイ・オーウェン氏です。(ドムズの開店日に壁画の前の様です)

集結した結果このドムズに持ってきたのは、マリアーノスでやっていた店内の高級志向の惣菜バーや店内調理のスシ、精肉コーナーで買った肉をその場で調理するサービス等、そしてイートイン出来るレストラン並みの食事を出すアイデアを使い、フードコーナーを店舗の中心に据えたのがこのコンセプト「Dom’s Kitchen & Market」でした。

ボブ氏はレストランとマーケットの境目を取払ったのです。


アメリカの郊外に出来る平均的なスーパーマーケットのサイズは約6〜7000平米(約2300坪)ですが、ドムズは小型店舗で約500坪という店です。 市内の高級住宅街リンカーンパークを控えた一角の立地で、約25台と大きくはないものの駐車場も完備しています。 

付近にはレストランも商店も多い繁華街でその周辺にはアメリカで最高レベルのレストランもあり、最高級住宅地と共に高収入の住民が多いアパートやタウンハウスが集まり、徒歩で生活しています。

それを実感したのは土曜日の朝8時頃に訪店した時に、付近の比較的若い層や若い家族連れが集まってきて、コーヒーバーに並んでコーヒーと朝ごはんを買う、ベーカリーでもベーグル、マフィン、ドーナツを求めて並び、それを店内外のイートインスペースで飲食をしている姿を見ました。 グレードの高い客層とグレードの高い朝食も集結しました。

この立地リンカーンパークの住民が求めるものを研究し、朝食、ランチ、夕食という食事と共にその場、環境を提供したのです。 夕食を選びリカーを選び、スペースも好きな場所を選んで食事が出来るのです。 更に、 グルメ店ならではの高級食品食材を扱い、パントリー商品、ベーカリー、チーズ、リカー類のリッチな品揃えです。

これはこの店がスターバックスや朝食を出すカフェレストラン、グルメ店や食品の専門店と競合する使われ方をしている証拠であり、今までのスーパーマーケットとの競合では決してないと感じました。

非常に似ているコンセプトはイータリーですが、イータリーのイタリア文化に傾向したコンセプトに対して、ドムズはあくまで地元アメリカンの好みを見ているという事が言えましょう。

フードコーナーには日本風の店「ゴハン」があり、ご覧の通りの巻きスシ、丼ごはんのお弁当、そして日本風のサンドイッチ「Katsu Sando」も扱っている、これは客層のワンツを確実に把握して、この場所で中華の料理は入れない、それを入れるのは一般のスーパーの常で、そこがDOM’sの差別化になっているのです。

どこのショッピングモールにもフードコートがありナショナルチェーンを入れましたが、この10年程はフードホールと呼び方が変わり、テナントは多くの場合ローカルの人気店やシェフによる店を集め街中のクールなスポットになりました。

ここで現れた新しい動きがこのKitchen & Market のフードコーナーで、レストランレベルの食事とリカーという酒食であり、そういう場と環境という事になります。  店内には大小5カ所のイートインコーナーが配され自由に使えます。

時にはスペースをリザーブしてイベントやお祝いをする事もあるそうで、その際の食事は店内のフードコーナーがアレンジ出来、外部からのケータリングを使う事も出来るそうです。 これはありそうで無い、ニッチなサービスなのです。

コロナ前から全米で広がっているホームパーティーをグルメストアに依頼する様な一歩上のサービスも全てDOM's で扱います。

料理はこちらのお手の物で店内の全てのメニューは勿論、店内にシェフが居るので希望のメニューを調整してシェフが出向き、そのオケージョンに合わせた会場作りからサービングまでを引き受けています。

食品を買う又は食事をするという目的だけでなく、今日はDOM’sへ行こうという事が目的になるのかも知れません。 

生鮮売り場も広くはないもののローカル商品、オーガニック商品など新鮮な商品が並びます。

商品はどんどんキッチンにも回っていく為にローテーションもいい様で鮮度も抜群です。

ここで私には疑問が浮かびました。 グローサラントという名前を作った程のウェグマンズは、店内で酒食をする目的の「フルサービスのレストランPUB」を作っていましたが、コロナの影響でこれを終了にしてシェフの力を生かした惣菜のグレードアップに力を入れるという形でレストランへの挑戦をします。 内陸のシカゴと東海岸いう地域的なものと店舗サイズが小さい街中型と郊外や地方の超大型の店舗という違いによってこれが起きているのかと考えております。 ドムズの約500坪に対してウェグマンズの店舗面積は平均的に約4000坪です。 

ドムズのこの小型のサイズだから出来た事が商品の絞り込みで、ローカルと手作り、そしてオーガニックに拘った事と表現されています。  又、コロナ後の新しい考え方に合わせてお客の求める物とホスピタリティーを揃えた事です。

レストランだけでなくあらゆる業界でワーカー不足が起きている今、ここドムズでは特に優秀なスタッフを揃えている事に感心します。

店内には5つのフードコーナーがあり全てがオープンキッチンです。

1)サラダ、カットフルーツ、コールドプレスのジュースを作る「プラント・ブッチャー」

2)スープとサンドイッチの「スタックアップ」

3)ピザとロティサリーチキンの「ハース」

店舗同士のキッチンは繋がって、店の真ん中地配置されています。

4)ハンバーガーとグリルの「シェフズテーブル」

5)巻きスシと丼物、日本風サンドイッチを作る「ゴハン」

ここで目新しいのは、これらが店舗の中心に作られキッチンの一部は繋がっている事です。

プラントブッチャーはカットフルーツやカットベジをパッケージして売る事と共に、お客が購入した生鮮品をお客の好みに応じて切ってパックしてくれます。

更に売り場には先に述べたコーヒーバーがあり、午前中はコーヒーをはじめとするドリンク、午後はリカーも提供し、更にインストアベーカリーがあり焼き立てのベーキングとスイーツ等が売られます。 ハムソーセージのサービスカウンターでは酪農地帯でもあるシカゴ周辺のローカル工房からチーズを含む乳製品を仕入れて、通常のチーズと共にバラエティーよく価格もよく考えられていました。 又、この売り場にはばら売りのオリーブもあり、その場で作られたホットパニーニのサンドイッチも売られます。


フードコーナーの5店とベーカリー、ハムソーセージ、チーズのコーナーは入れ替わりで試食を用意していました。 手作りの商品は一つ一つに特徴があり、試食してみなければ勘を頼りに買う事になります。 消費者意識を十分承知して、頻繁にスタッフがトレイを店内に回し、商品説明などをしています。 

先に述べたパーティーやイベントの食事はこの4番目の「シェフズテーブル」で希望の料理を出す事も出来、更にここでは頻繁にシカゴの有名レストランのシェフをゲストシェフとして呼び、デモンストレーションと試食会をやっています。 

デモンストレーションで使う食材は全て店内で売られている商品を使い、シェフがお客の目の前で調理している料理が家で作れます、というコンセプトで行われています。

それをドムズのウェブサイトでライブ配信されています。 

https://domschicago.com/enjoy/livestream/ 「検索は Doms Chicago live」で出来る様です。

今週やってたのは「Chef Tony Priolo of Piccolo Sogno @ Dom's」でイタリア訛りが凄いシェフです。

ご興味がある方は調理デモンストレーションをご覧下さい、このライブ動画だけでなく、お客は勿論、目に入るシェフとキッチンスタッフを含めて、既にほとんどノーマスクです。


又、街中型であるゆえに、コーヒードリンクは歩道側に設置されたピックアップウインドウからも購入出来、そこには歩道上のテーブルが用意されています。 現在テーブルが2台ですが、4台置ける様になっていました。 店内にはサービスドッグしか入れない為、犬の散歩中の人用に、ドッグ用のお水も用意されてありました。

ペットを連れての朝食も勿論この歩道上のテーブルで頂けるのです。  


グロサリーと生活雑貨コーナーは商品が限定で、DOM’sのプライベート商品やギフトアイテムも多く扱われています。 これもイータリーやディーン&デルーカに共通ですが、グルメ店ならではの商品構成でしょう。

食品店である以上絶対に必要なスナック菓子、ミルク・ジュースなどのデイリー商品、コールドドリンクも売り場の広さと品揃えは少なめであるもののローカル商品とPB商品を取り混ぜて扱っています。

店舗内外もデザインというより洒落た店作りになっている事感じられたと思います。 洒落たトイレの壁やデザインもお見せしたいところですが一部だけ、そして外壁も地元のアーティストが描いた壁画になっていました。

屋外のイートインスペースは駐車場の隅に2か所あり、各々20人程度の席数で、BBQも出来る様になっています。

コロナ後の今、アメリカのスーパーだけでなく外食産業でも屋外のイートイン席について積極的に採用すべきとの動きがあります。

このニュースの最初の一行目、覚えてますか?

「デザインやアイデアの新しい物が集まる事でも有名」、店頭の駐車スペースに停まるベスパー、イートインスペースに置かれたお客用のBBQグリル、壁画とトイレの花や壁、シカゴはこういうのが似合う街です。


コロナ制限が全面解除されたシカゴ(ほか全米多くの都市)では、多くの店舗で至る所で設置していた消毒用のジェルなどを減らしている様です。 ドムズでは未だに変わらず設置されている様です。 ここで特筆するのは、今後もコロナ対策を意識し店作りに反映させており、シカゴで初めて、大手業務用クリンリネス専門企業ECOLABによる衛生サイエンス認証を取得した事です。 空調の中で使うエアーフィルターを高性能清浄機に使われるHEPAフィルターを設置しました。 空気中の細かいチリを取り去る換気装置に追加するフィルターで、コロナで閉鎖された商業施設の部分再開の時に、このHEPAフィルターを設置している施設が優先的に再開する事が出来ました。

又、PATHSPOTと呼ばれる全従業員の手の衛生管理を行っています。

これは消毒や手洗いだけでは防げない衛生管理を、ハイテクを使う事で数値にて管理するというものです。

コロナ直後の今だけでなく、これから先に必要な事は積極的に取り入れる考えとの事です。

ドムズは現時点ではデリバリーのサービスを開始しておりませんが、それを急ぐ事でサービスの質を下げる事は避けなければならず、これは現在も準備中との事です。  ニュース報道では既に店舗展開の資金確保が出来ており、その準備も進めているという情報もありますが、同様にそれを急ぐ事はしないと発表されています。

7月04日の独立記念日の夜はニューヨークでも花火大会が開かれ、コロナ規制が解除された後のアメリカ最大級のイベントがありました。 花火大会の観覧はワクチン接種完了者用の地域ではノーマスクでOK、人数制限も無く、そこから離れて違う指定された場所ではワクチン未接種者も要マスクと、人数制限を付けて観覧の場所を離しました。 

それでも想像の通り数日後には陽性者数が上がったものの、入院者数、死者数はほぼ横ばいのまま、発表ではほとんどのケースでワクチン未接種者が陽性となり、通院及び入院、最悪は死亡とされ、ワクチンの効果が確実に出ている結果となりました。

棒グラフはニューヨーク州の4月18日から今週までの感染者数の推移で、右の方の06/06 06/13 辺りが相当低くなっていて、毎日の感染者数は200人台になっていた事から6月15日にコロナ制限を全部終了にしました。 そうした結果、少しずつリバウンドしている数値が見えています。


しかしカリフォルニア州等ではでマスク着用規制が再発出され、一部では要注意状態になっています。 現在行われている議論は、アメリカの多くの地域でこの数週間でワクチン未接種者を中心にデルタ変異株による感染者が増えているのは確実です。 そこで多くの人が混ざる場においては接種の有無に関わらずマスクが必要ではないかという事です。 ミラクルは起こらないと分かっている以上、我々は現状に合わせてフレキシブルで居る必要があります。

私は主にレストランや小売業スーパーマーケット等の話題を書いておりますが、多くの業界でワーカーが影響を受けています。 実際に出張で他都市に行く場合の飛行機の便数はまだ戻っておらず、良い時間帯の予約が難しく価格も高い状態です。 目的地でレンタカーを借りる場合の車種選択というか、そもそも売り切れが続出しています。 

これは昨年のコロナピーク中に減便してスタッフやパイロットを解雇し、借り手の居ないレンタカー車両を売却してしまった事の反動で、スタッフもパイロットもすぐには戻らず再訓練も必要で、レンタル用の新車も部品不足という理由で車両が不足の状態になっているのです。 レストランでも同様のスタッフとシェフの不足が起きている事と同じ事が起きており、更にこれは後日日本でも起きるのではと心配しております。


コロナのピ−ク時には労働現場が相当影響受けましたが一番酷かった業種の一つが食品加工の現場でした。 特に食肉加工のミートパッカーで、全米の50%以上が閉鎖している時期がありました。

アメリカの主要な州の中で、ニューヨーク州が最初のコロナ終息宣言を出せる州になりそうな気配です。


ニューヨーク市では6月15日に一気に制限を解除した事でレストランのシェフや従業員が不足している状態です。  多くのワーカーは他の仕事に就いていて去年から時給が上がっている事ですぐには戻れない様です。  


この数ヶ月で新しいスーパーマーケットの状況や変化をお伝えしてきましたが、もう完全にコロナ後の小売業を見据えた店作りや運営方法にシフトしている様です。

それら最新情報を含めた「2021年の小売業オンラインセミナー」パワーポイント資料を用意しております。

東京オリンピックが終了した後でオンラインのセミナー開催したく準備します。セミナーは約1時間で、カバーしますのは:

*1年間のニューヨークで起きた事(パンデミックとBLM暴動の影響も含)

 コロナ対応で店舗側がしてきた事、お客の購買動向が変化した事

*各チェーンにおけるコンタクトレスの取り組み

  ステイホームの為にアプリを使って買い物、デリバリー、店頭引き取り

*アマゾン・フレッシュの実店舗(シカゴ、ワシントン郊外)

*ショップライト(先月号の郊外型大型SM)

*アルディとリドル(ドイツ発のボックスストアチェーンの展開)

等を予定しています。

アマゾンフレッシュはロサンゼルス郊外に加えてシカゴ郊外で展開中ですが、新たに首都ワシントンの店舗も開店、更に周辺に5〜6店舗開店予定です。

下城NYニュースではアメリカのスーパーマーケットと小売業の情報発信として、オンラインのウェブセミナーを行っております。  

是非この視察研修プログラムで最新情報をキャッチして、アメリカの優良企業を目の当たりに接し、体験する事で、愛社精神と人間力を培って、この業界をリードするトップになって頂ける事、又、参加されるスタッフさんの感動を引出す事は間違いありません。

セミナー詳細など後日ウェブサイトにてご案内致します、ご興味のある方は下城までご連絡下さい。                                                           

チャーリー下城NYC■ 07/20/2021

https://ny-news.amebaownd.com/


ニューヨークでは毎日の様に新しい動きがあったり情報が入ったりします、ニューヨークの小売業と外食産業の動くを頻繁にアップ致します。

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SHIMOJO NEW YORK NEWS

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