下城NYニュース、10-'21(次世代型ホールフーズ)

下城NYニュース、2021年10月

ニューヨークから離れまして今回は南国フロリダからの最新ニュースです。

アメリカ東海岸の一番南がフロリダ州で、ほとんどが半島になっていて最南端にはキーウエストという島があり橋でつながっています。 フロリダ南部は沖縄より南の緯度なので基本的に雪は降りません。(記録では過去に1度のみ)


フロリダ州中部の西海岸側の都市タンパで開店したのは、ホールフーズのフロリダ州におけるフラッグシップ店で、業界紙も一斉に「Next Generation Store」(次世代の店舗)と報道しています。 

今年で創業40年のホールフーズはご存知の通り2017年にアマゾンの傘下に入っており、現在の総店舗数は510店程度のチェーン店になっています。 チェーン展開はカナダとイギリスでも一部行われています。

先月の下城NYニュースではアマゾン・フレッシュの事を書いてありますが、通販やデリバリーのアマゾンというだけでなく、アメリカではコンビニ店型のアマゾンGOや完全なスーパーマーケットの形をした実店舗を展開しています。

アマゾンフレッシュの店内で使われるハイテクの一つがアマゾン・ダッシュカートで、選んだ商品をカートに入れるだけでレジ精算が不要という簡単さです。 日本のスマートカートの様なバーコードの読み取りをする必要はありません。

そしてアマゾンGOや一部のフレッシュ店ではジャストウォークアウトというカートに入れる事すら不要で、買う商品をポケットかバッグに入れてお店を出るとシステムが買ったものを読み込んでいて支払いまで自動的に行ってくれます。

アマゾンの一部の店舗で採用されているアマゾン・ワンという認証システムでは、現金やカード、スマホ等を使っての支払いの代わりに、手のひらを読み取らせる事で支払いを完了させる事が出来ます。

このシステムは他への流用が可能で、アマゾンGOへの入店も現在のアマゾンアプリを読み込ませるのではなく、手のひら認証か更には顔認証(体格認証)等に進んで行くのではないかと想像しています。


ホールフーズ最新店の取材で、ニューヨークからの飛行機とレンタカーを予約しようとしたら良い時間のフライトはもう売切れか高い、レンタカーも主要レンタカー会社では売切れ。 という事は、ここでもコロナの影響で昨年カットしたパイロットやスタッフは、一定期間職務から離れた場合は再訓練が必要等で復帰出来ていない、レンタカーでは需要が無く急遽売却してしまったレンタル用車両の再調達が出来ていないというのが現状なのです。 でも最後の手段で、今回も陸路ドライブで行く事になりました。 

アメリカ東海岸と日本の緯度を正確に重ねた良い地図がありました。

こうして見ると、結構日本って大きいですよ、ただ細いので面積で言えばアメリカは約25倍の広さです。 

我がニューヨークはこの地図によるとo印が付いたゴチャっとした辺りのほぼ青森県で、目的地のフロリダ州タンパは本土から離れて沖縄あたりとの事。 距離で言えば1850km程南でした。(タンパの位置は地図上のフの文字辺りです) 

ドライブで本州と九州を縦断し、プラスアルファで海の先までを往復した事になります。(片道約18時間の走行です)


そのホールフーズの最新店は、その地域に約15年前からあった古い小さな初期のホールフーズの代替店舗でした。  開店は7月07日だったので、9月の取材時にはもう落ち着いた状態になっていました。

地域開発で市の中心部(ダウンタウン)から少し離れたミッドタウンに計画された最新の複合開発施設の一角で、住宅(アパート)、オフィススペース、そしてショッピングセンターが入っている中のキーテナントとして入居しました。  勿論この種の開発では工事期間が長いはずで、このホールフーズもコロナ発生の前に計画が始まったのでしょう。

店舗の大きさは旧店舗の約1.3倍だそうで、確かに店内はゆったりと作られていました。 

しかしこの店舗面積の拡大には明白な理由があるのです。


世界に勢力を伸ばして活躍するアマゾンの傘下であるホールフーズは「次世代の店として何を」するのでしょうか?

立地はビジネス街から少し離れた生活感のある街中なので、駐車場は店頭のスペースに加えて階上にもある事から、エレベーターとエスカレーター(カートも運べる)が入り口ロビーにあり駐車場と行き来が出来ます。

入り口を入るとホールフーズの特徴的といえるオーガニックを前面に出す生鮮売り場と環境に配慮し地球に優しい商品を扱う売り場が目立ちます。

この次世代を目指すホールフーズで特に目立つのはローカル商品(地元産商品)のPOPで、ホールフーズは「世界に向けてではなく地元に勢力を伸ばし活躍する」のです。  地元産商品は配送距離が短く燃料を節約、排ガスはミニマムで環境を守れ、新鮮な状態で商品をお客まで届けられます。 更に地元が潤うのです。

地元産の商品の利点は沢山あり交通事情で輸送が遅れるとか、更には昨今起きているコンテナ船の上陸問題などは無縁で、安定供給が出来、起こらなくても良い商品価格の上昇も押さえられるのです。

新店舗の広くなった売り場では扱い点数を増やす事も出来るし、コロナで特に重要な、他人との距離を確保してゆったりとした買い物が出来ます。

そしてデリバリーとピックアップ用の商品を用意するピッキングの要員が店内を動いていても、安全優先を可能にする為には十分に広い通路の確保が必要なのです。 

ホールフーズはアマゾンの傘下に入る前からデリバリーに目を向けていて(アマゾンによる買収目的はここか)、初期は全米ネットのインスタカート等と組んでデリバリーをやっていた地域もありました。 現在は基本的にアマゾンがデリバリーを受け持ち、実際にこの店舗内では沢山のアマゾンスタッフがピッキング作業とデリバリーの積込みをしていました。

ホールフーズのデリバリーに加えてアマゾンフレッシュもこの重複する地域でデリバリーをしていますが、ホールフーズとの最大の違いはアマゾンでは扱い商品にナショナルブランドも多い事、そして当然ですが必ずしも健康食品ではない商品も扱われます。 例をあげればホールフーズで扱わないコカコーラ等はアマゾンでは扱われます。


そしてアマゾンで発注する惣菜やスープなどのホットフードは、この店舗の惣菜を使うとの事でした。 ですから(週末等)混雑時でもピッカーが動ける様に特に通路が広くとられ商品の量も確保されている事が重要なのだと分かります。

惣菜バーの一列はスープだけで16種類並び、コールドのサラダとインターナショナルを含むホットの惣菜も種類も十分用意されています。 一角の広いデリカのコーナーでもアマゾンピッカーがハムソーセージ惣菜を選んでいます。

実はこのホールフーズのホットフードをアマゾンでも扱いデリバーするというのも次世代店の目標なのです。

アマゾンのスタッフは夜の取材時(8時過ぎ)でも店内で沢山ピックング作業をしていました。

  

広い惣菜バーの一角にはニューヨークのミッドタウンの一角にある様なエスプレッソバーとピザ店が並んでいます。

バリスタが居てエスプレッソもカプチーノもラテもその場で作り、ピザは好みのスライスを選んでその場で温め直すニューヨークのスライス売りと同じです。 ニューヨーク風の生地が薄いピザの様。  正確にはここではその隣にサンドイッチとパニーニの売り場も付いています。

 

コロナが発生し全米ほとんどの地域のスーパーで、入店客数の上限をセットしたり、店内ではマスクやグローブをして、入出店の際に手の消毒等をやってきました。 この夏以降は多くの地域でコロナ数値が下がり制限が緩和され、制限を終了した場合もあります。 これまでにはセルフのサラダバーを休止してプリパッケージ商品に切替えたり、店内飲食のスペースを閉鎖する等行われてきました。  数年前に大いに話題になった「グローサラント(グロサリー店+レストラン)」というタイプのマーケットは聞かなくなり、その分野の業界最大手であるウェグマンズも店内のレストランを閉鎖しました。  しかしここではそれが部分的に復活し、セルフの惣菜バーはほぼ復活、店内のイートイン席はゆったりとした配置で再開、ここフロリダでは屋外の席もたっぷりと取られています。

長いカウンターを作り全ての席に電源コンセントが付き店内どこでも自由(無料)のwi-fiが使える様になっています。

テラス席は完全に屋根が付いていて、那覇(沖縄)の緯度に近いこのタンパでは屋外席は大変重宝と考えます。

ホールフーズのイートインはこのコロナでは少し調整が必要でしたが、外食産業に直接競合するものと言えます。 コロナ中に一時閉店したレストランに変わって、多くの市民はエッセンシャルで営業を継続出来、アップグレードされたホールフーズの惣菜などを求めました。


ホールフーズのコンセプトは常に、健康食品で我々自身に優しく、環境に配慮して地球にも優しく、またそれが永続する様にというものです。

精肉鮮魚のコーナーでは、発がん性の薬品を使わない事、養殖鮮魚、又は安定供給の天然物である、との表示です。

野菜や果物などのプロデユースや精肉鮮魚の扱い商品に関するこれらの考え方は40年前の創業当時から一貫したものです。  扱う精肉が動物として丁寧に育てられ扱われてきたか(アニマル・ウェルフェアーという)、鮮魚などが乱獲されず将来にわたって安定供給出来るか(サステイナビリティーという)などは、同社にとって価格にも増して重要なポイントなのです。


サーモンは網ではなく1本釣りで採られたものだけが扱われ、小魚に影響を与えないのです。

40年間で変わってきたのは、ホールフーズによってそれまでは知られていなかったオーガニックという食品や言葉が世界中で知られる様になり、ホールフーズが店舗展開した為にオーガニック商品や自然食品の扱い量が増えた事。 また他のマーケットの殆どでも同様の商品を扱う様になり、一気に生産農家も増えたものの、その分本当に信頼出来るそれらの商品を安定的に仕入れ供給する事の難しさです。


ホールフーズでは扱う商品の産地や食べ方などの情報がしっかり表示されます。 オーガニックなのか、通常商品なのか、アメリカ国内産なのかフロリダ州産か、産地がどこなのか。 これは今すぐ食べられるのか数日置いてから食べる熟度か。 お客の使い方や予算で好きなものを選んで貰えるわけです。


多くの商品は無駄が出ない様な工夫がされています。

これは鶏肉ですがアメリカでは特にバクテリアなどが発生しやすく賞味期間は短くて、調理する時の肉芯温度や調理の仕方に気を使う商品とされています。 通常販売期限は2日間程度だと思いますが、最近のチキンのパックは無菌真空パックになっており冷蔵でも2週間程度の販売期限になっています。  ローカルのサインが出た精肉カウンターではフロリダ産の肉を扱っています。 出荷段階から店を通ってお客の手に渡った後でもロスが出難い様に作られています。

写真は我が家でいつも使うドラムの冷凍ですが、10−12日間位の販売期限が普通です。

又、精肉のカウンターで扱われる肉はブロックやスライスで売られ、一定時間の売り場在庫を越えるとこの店内でマリネや手作りソーセージなど形を変えて売られていきます。 勿論それはキッチンで調理されて惣菜として売られていく場合もあります。 店内の商品から絶対にロスを出さない仕組みが作られています。 また精肉はきめ細かいトレイスレコードも作られています。


水に囲まれたフロリダ州ですが、水質ではあまり良い評判を聞きません。

フロリダでは多くの人がボトル水を使っていて、家庭ではキッチンにフィルターを設置するか、又は通常の500ccボトルではなく大きな容器で購入し、時にはそれ専用のサーバーをキッチンなどに設置してあります。 家庭用は約20L(重量20kg)等の瓶がありそれはここでもセルフで売られています。 

自前の容器を持ち込んで必要な量だけ買う事が出来、代金は1ガロン(約4L)あたり35¢です。 感覚として、石油缶1本分程が約200円てところです。

多くの人が水筒にその日の飲料水を入れて持ち歩きます。

約20Lのタンクが乗った家庭用のお水サーバー、交換時に持ち上げると20キロなので非常に重いです。

ホールフーズの売り方は、店内のどの部分でも無駄の無い買い物が出来、お客の手に渡ってからもロスが出ない様に環境に配慮しているという事です。

ローカルのもので目立ったのはこの地域で特産物の一つとするナッツやドライフルーツとはちみつで、沢山のローカル企業が地元工場で作っている様です。 季節になればオレンジ等の柑橘類も多くがローカル産になるはずです。 そしてリカーの売り場では地ビールの品揃えも目立ちました。  更には日本酒のコーナーが作られていて、相当グレードの高い地酒も扱われていました。

⬇︎は日本酒のコーナー高画質の写真です。 アメリカとしてはなかなか良い値段です。

ホールフーズの特徴の一つに通常のスーパーでは扱われている医薬品は無く、その分非常に充実したビタミンやサプリなどのコーナーと、健康なボディーと生活に必要な雑貨品を扱う「ウェルネス&ビューティー」のコーナーがあります。 

身体の内外に良い商品を集め環境を壊さない天然素材を使った洗剤や日用品を扱っています。

身体の外側で使うものも身体の中で摂るものと同様に重要で、通常の化粧品などでは使われている、身体にとって良く無い影響があるとされる100種類以上の防腐剤や安定剤などを含む薬品を排除した商品だけを集めています。

それを使う事で毎日を快適に過ごし、安眠の為に役立つ、身体と心をヘルシーにするものなどを扱います。


2017年にホールフーズがアマゾンの傘下になった事で、それまでの消費者イメージが大きく変わりました。

英語では「Whole Foods takes my Whole Pay-Check(給料全部の意)」と呼び、給料全部持っていかれるくらい高い買い物になる、というイメージを作られていました。

ところがそれまでホールフーズを敬遠していた様なアマゾンのメンバーがお客として来る様になると、従来のお客層とは完全に違う(若い世代の)お客が一気に加わった事にもなりました。 お金持ちというのではなく、購買力がある人達が多く、新しいものにも躊躇なく飛び付き、アプリを介したプロモーションやリワードも積極的に使う新しい客層が加わったのです。

そして商品の価格を下げ、一部の商品はアマゾンプライムメンバーだと更に割引が付くなどを大いに宣伝しました。

見難いかも知れませんが、このApple Juice(約3Lの瓶入り)は定価が$8.99のものですがこの週のセールでは$7.49で売られます。 アマゾンのprime会員の価格は更に割引が付き$6.74なので会員は$2.25割引で購入出来る事になるのです。 週に一度のまとめ買いでこんな割引商品が10-15品入ったとしたら、その時の買い物だけでプライム会員は$20-30もの割引になると感じるのです。

店内にはこの週だけでも何百か何千のこういう割引商品があり、プライム会員になるメリットを謳っています。


プライム会員の年会費は現在$119.で、メンバーになるとアマゾン通販のオーダーでは多くの商品が翌日無料配達になるなどと、アマゾンフレッシュでは2時間以内の食品デリバリーも配達料が無料です。 

無料で行われていたホールフーズのデリバリーは、最近条件が変わりプライム会員でも有料になり賛否両論(多くは否ですが)出ているところです。 

アメリカのプライムメンバー数は何人だと思いますか?


コロナの影響で一気に増えて、(アメリカ国内だけでも)2021年6月の発表では

「1億5千万人」との予測です。


アマゾン、ホールフーズといえば私のイメージではハイテクが思い浮かびます。

アマゾンフレッシュのダッシュカートやアマゾンGOのジャストウォークアウト、そして既に実用されているアマゾン・ワンという手のひら認証のシステム等です。

ここは次世代のフロリダ旗艦店ですからそれらが既に入ったのかと楽しみにしておりましたが、アマゾン・ワンの手のひら認証は現在準備段階の様です。


カスタマーサービスさんが説明してくれましたが、このカウンターに付いているクレジットカードターミナルが最新型で、お客のアマゾンアプリを読む事で登録してあるリワードアカウントと支払いカードにアクセスして、割引きと支払いが出来る様になっているとの事です。

アマゾン・ワンが入ると、その読み込みはアプリではなくお客の手のひらで出来る様になるわけです。

最初の登録の時に両手のひらを読み込み、名前などの情報と支払いカードを入力します。 入力後は世界中のターミナルで読み込める様です。

またこのカスタマーサービスカウンターではアマゾン通販で購入した商品を返品したい場合には、例えば洋服の試着や靴を足に合わせてみた上で、又は素材の触感が好きではないという理由でも良いのですが、配送された時の箱が無くても返品商品を受け取るそうです。

コロナ後に発覚した(以前からもですが)通販の最大のデメリットである見て触って買えないという部分を最大限カバーする手段として、アマゾンは多くの商品で配達後の、試着後の無料返品を始めたのです。 郵便局や宅配会社経由でも無料返品(コストはアマゾン負担)は出来ますが、全米に展開中のアマゾン店舗であるアマゾンGO、ブック、4−スターに加えこの1年間で開店したアマゾンフレッシュの実店舗、500店舗以上あるホールフーズでも返品を受け取れると相当の拠点になり大きなコストメリットとなります。 アマゾンフレッシュの計画では実店舗を2000店舗にすると発表されています。 実はこの店舗でのアマゾンの返品受け取りも次世代型店舗の条件の一つになっています。


ミッドタウン店には6台の通常レジがありますが、4千平米以上の売り場面積のこの店舗には少な過ぎるレジ台数の様に思います。 店舗側はコロナ後に設計変更したと思われますが、コロナ後のこのロケーションでは店舗での買い物とデリバリーの売り上げ比率が変わり、デリバリーが多い事を想定してこのレジ台数と売り場の通路を広げているという設計上の考えがある様です。


更に今までのホールフーズで付けていたエキスプレスのレジ(買上げ点数制限)を設置せずセルフレジとして6台用意しました。 万一レジ台数が不足したら、スペースを取らないセルフレジの台数を増やせば良いのです。 一部のホールフーズ店では通常レジを設置しない店も予定されています。

次世代の店舗ではこのセルフレジの設置も標準になるそうです。


「パブリックス」

フロリダといえばスーパーマーケットの代名詞はパブリックスです。

なんともフロリダらしい店舗正面です。


全米のスーパーマーケットを評価した場合に、消費者の目でもプロの目でも常にウェグマンズやホールフーズと並びトップとなっている、フロリダ州と周辺地域で1200店舗以上ドミナントしているスーパーマーケットです。

フロリダ南部の街ネイプルズに開店した最新の店舗を視察しています。

フロリダ州には引退して余生を楽しみたい裕福な高齢者も多く、店舗の作り方や運営の仕方もそれに合わせていてニューヨークが本拠地の私から見ると大きな違いを感じます。 店舗は小さく買い物全体の動きは小さくて済みます。 売上げを優先にした客動線を作ってなく、PB商品のデザインも単純明快、迷い様が無いものです。

ビジネスマンのランチや週末の買い物ついでの食事を意識したイートインスペースはミニマムの30席程度です。

PB商品のシンプルなイラストは、この冷凍魚のコーナーでは大きな魚の形で何を買うのかが一目で分かります。


「グリーンワイズ」

実際にはパブリックスの新業態なのですが、チェーン網で最新の店舗を視察しました。 グリーンワイズは通常のスーパーに比べて半分サイズ程の小型店舗で、大学街にも出店し最近はダウンタウンのロケーションで最新の複合開発の一階テナントとして展開しています。

全米トップクラスの人気というパブリックスの特に良いところを凝縮して作った店で、ダウンタウンの高収入層やグルメ志向のお客を意識して店作りをしています。 コロナ禍でリモートワークが主となった現在でも付近には高収入のステイホームが沢山住んでいます。 ですから小さい店でも接客カウンターを作り、オーガニックやヘルシー志向の食品を扱い、惣菜やデリカのレベルも扱う肉のグレードも最高級のプライムやドライエージングまで扱うのです。

スーパーマーケットはこんな風に大小非常に興味深いですが、地方に行ったら必ず地元のお店に行く事にしています。

ここは南部なのでBBQの人気店やってみました。

気の良い黒人のお兄さん達がやってる、渋い店。

街並みもメッチャ渋かっこいいです。


このBBQスペアリブとチキン、何より肉もホロホロ、ソースも最高でした。

元々カートを引っ張って屋台販売だったから、スモークの効いたこのトレーラーオーブン焼いてました。

おじさんの「ドヤ顔」、気に入りました。

ここで南部BBQの特徴が見られます。

チキン+ポークのスペアリブ、でもビーフは少ないんです。

私達はBBQといえばビーフも食べたいですよね、ブリスケッとか。


フロリダ州の続きは語る部分が沢山ありますので次のニュースレターかブログに続きを書く事にします。


ニューヨークでは9月中旬から始まったワクチンパスポートが有効に使われ、取締りの査察も実際に夜中まで動いている事から実効がある様です。

10月初旬から取り沙汰されているのは医療関係者や教育現場等でワクチン接種が義務となり、一部の(ほんの数%)の未接種者への対応がニュースに上がっています。 対策として少し猶予期間をあげた様ですが、未接種者の多くは日本の様なアレルギーや体調への不安ではなく、単なる拒否なので失職の形も出てくる様です。 調査では、この接種拒否者の内訳で共和党支持者(トランプ派)が30%、民主党派は4%です。

ニューヨークではコロナ数値がゆっくりとした減少の状態で、これは主にワクチン未接種者がコロナ感染(約98%)している事に連動しています。 という事はこの先も減少のスピードはゆっくりだと想像します。


最新情報を含めた「2021年の小売業オンラインセミナー」用にパワーポイント資料を用意しております。

東京オリンピック・パラリンピックが終了した後でオンラインのセミナーを開催したく準備します。セミナーは約1時間で、カバーしますのは:

*1年半のニューヨークで起きた事(パンデミックとBLM暴動の影響も含)

 コロナ対応で店舗側がしてきた事、お客の購買動向が変化した事

*各チェーンにおけるコンタクトレスの取り組み

  ステイホームの為にアプリを使って買い物、デリバリー、店頭引き取り

*アマゾン・フレッシュの実店舗(シカゴ、ワシントン、ペンシルバニア郊外)

*ショップライト(先月号の郊外型大型SM)

*アルディとリドル(ドイツ発のボックスストアチェーンの展開)

等を予定しています。

下城NYニュースではアメリカのスーパーマーケットと小売業の情報発信として、オンラインのウェブセミナーを行っております。  

是非この視察研修プログラムで最新情報をキャッチして、アメリカの優良企業を目の当たりに接し、体験する事で、愛社精神と人間力を培って、この業界をリードするトップになって頂ける事、又、参加されるスタッフさんの感動を引出す事は間違いありません。

セミナー詳細など後日ウェブサイトにてご案内致します、ご興味のある方は下城までご連絡下さい。                                                           

チャーリー下城NYC■ 10/08/2021

by Charlie Chikao Shimojo - New York

https://ny-news.amebaownd.com/


ニューヨークでは毎日の様に新しい動きがあったり情報が入ったりします、ニューヨークの小売業と外食産業の動くを頻繁にアップ致します。

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SHIMOJO NEW YORK NEWS

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